なんとなく。かおりは全てに対してそうだった。彼氏と付き合っているのも、彼氏の他にセフレが二人もいるのも、大学に通って勉強しているのもなんとなくだ。かおりにとっては全てがなんとなく何でもいいので、AVに出てしまうのだってなんとなく、何でもよかった。かおりがそうなったのはまだ最近のことで、今の彼氏と付き合い始めてからだった。彼氏は過激なプレイを強要する。どんな過激なプレイをするのかはご想像におまかせするが、ともかく普通のセックスしかしてこなかったかおりは、ただひたすら驚くばかりだった。多少拒みもしたが、回数を重ねるごとにだんだんと慣れていき、これが彼の愛情表現なのだと感じるようになっていった。叩かれるのも、絞められるのも、気持ちいいような気がしてきた。ただ、気持ちいいかも知れないと思い始めた頃には、彼氏の愛情なんてどうでもよくなっていたし、セックスで気持ちいいことなんかも重要ではなくなっていた。だからといって自分から彼氏を振ってやろうという気も起きなかった。それからは男友達に誘われれば平気でヤるようになり、やっぱり普通のセックスの方が気持ちいいや、なんてボケッと考えたりもした。AVの撮影も特に断る理由がなくやってみたが、思いの外、男優とのセックスは気持ちよかった。